ダークプール取引の金額、割合を月ごとに公表

2025-05-02

 日本取引所グループ(JPX)は21日、グループ傘下である東京証券取引所でのダークプールによる1日平均売買代金の推移(2020年9月~2025年3月)、および大阪取引所でのダークプールによる取引契約金額の推移(同)を公表した。これは金融審議会市場ワーキング・グループ(2019年)でダークプールの利用状況の把握等、ダークプール取引の透明化に向けた対応策が示されたことを受けた動きとなる。その後、2020年6月19日に金融商品取引業等に関する内閣府令および金融商品取引業者向けの総合的な監督指針の改正が行われた。
 ダークプールとは証券会社が複数顧客からの売買注文をベースに、気配値や数量などを公表せず取引参加者の匿名性が担保された取引を指す。こうした取引について透明性の低さを懸念する声もあるが、一方で取引手数料が安価あり、市場価格への大きなインパクトが予想される大量売買を影響なく成立させられるメリットもあることから機関投資家に広く利用されている。JPXの発表によると25年3月、東証におけるダークプール取引の1日平均売買代金は3,909億円(取引シェア4.96%)、大阪取における1日平均取引契約金額は、日経225先物が1,022億円(同3.00%)、日経225ミニが4,302億円(同12.40%)などとなった。

(Futures Tribune 2025年4月22日発行・第3355号掲載)
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