金融取決算50%増益、営業利益8.3億円

2025-06-10

株式会社 東京金融取引所 廣田 拓夫 社長

 東京金融取引所は5月22日、2025年(令和7)3月期(=2024年度:2024年4月1日~2025年3月31日)における決算概要を発表した。それによると営業収益は44億7,400万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は8億3,700万円(同50.1%増)、経常利益は8億5,700万円(同52.9%増)、当期純利益は7億7,000万円(同67.3%増)と大幅に増加した。期中、取引所FX「くりっく365」が2,627万枚と微減だったが、取引所CFD「くりっく株365」が2,481万枚、金利先物等取引が140万枚と増加した。(※ラージおよび小口化商品をならして集計しているため、取引所発表とは枚数が異なる)。


 営業収益は44億7,400万円で、金額ベースで4億4,000万円増加した。内訳は定率参加料が34億3,700万円と大勢を占め、ほか情報提供料が2億8,700万円、システム設備関係収入が1億9,600万円などとなっている。これに対し営業費用は36億3,700万円で、8億3,700万円の営業利益となった。
 同日は今後5か年度に及ぶ中期経営計画、および今年度(2025年度)の業務計画を公表した。
 中期経営計画では、リテール事業において既存商品の競争力強化を図るほか、新商品としてオプション市場の開設を検討する。また暗号資産関連商品についても規制動向を注視しつつ検討を進める。
 ホールセール事業については金利先物市場の活性化を図るほか、新たな市場として有価証券デリバティブ市場の開設を検討する。取引システムも汎用性および拡張性を備えたシステム開発に臨む。
 中経に沿って2025年度は、世界の不確実性や地政学リスクが引き続き高い状態にあることから市場のボラティリティが高まるとの認識の下、くりっくではFX、CFDともに取引数量の増加を見込んでいる。また金利先物も日銀政策の下で拡大を目指す。

株式会社東京金融取引所 2025年度業務計画【PDF】
(Futures Tribune 2025年5月27日発行・第3362号掲載)
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